The Wall Street JournalはNCAA「March Madness」予想プールにおいて、ChatGPT、Claude、Geminiという主要な大規模言語モデル3種の対戦予想を秘密裏に提出し、多数の人間参加者と同じ条件で競わせた。報道によると、これらの「AI選手」は当初こそ優位ではなかったものの、トーナメントが進むにつれてより頻繁に波乱(番狂わせ)を狙い、他者と同じ選択に流されるのを避けるようになり、全体の成績は徐々に多くの人間参加者を上回った。中には「優勝の可能性がある」とされるケースもあった。
仕組みとして、こうした予想はデータ要素と偶然性の両方を含み、さらに人間の参加者はチームの好み、直感、感情に影響されやすく、選択が同質化しがちだ。これに対してAIは「地元チーム贔屓」のような前提がないため、限られた情報の中でも差別化した判断を取りやすく、特定のルール下では優位になり得る。ただし、この結果は「AIのほうがバスケットボールを理解している」ことを必ずしも意味しない点にも注意が必要で、人間が不確実な予測課題で体系的なバイアスを生みやすいことを反映している可能性もある。

