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マスク氏、FTCプライバシー命令の撤回申請で波紋

2026/7/5
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イーロン・マスク氏が率いるX社(旧Twitter)は、米連邦取引委員会(FTC)に対して、2022年に締結した20年にわたるプライバシー監視同意命令を16年前倒しで終了するよう請願を提出した。この命令は、Twitterが2013年から2019年にかけて、アカウントセキュリティを名目に1億4000万ユーザー以上の電話番号やメールアドレスを収集しながら、これらのデータを広告ターゲティングに利用したことに端を発する。2022年、Twitterはこれに対して1億5000万ドルの民事制裁金を支払い、包括的なプライバシーおよび情報セキュリティプログラムの構築を約束していた。

X社は請願書の中で、違反の原因となったすべての責任者は既に退職しており、同社は「世界最高水準のプライバシーおよびデータ保護プログラム」を構築したため、この命令は「もはや有効な規制目的を果たしていない」と主張。さらに、同意命令の終了はFirst Amendment(表現の自由)の価値を守る上でも重要であり、コンプライアンス負担が「米国のAI分野におけるリーダーシップ推進」にとって極めて重大な課題であると強調した。しかし、この動きには多方面から反対の声が上がっている。FTC委員長のリナ・カーン氏はこれまで、調査の結果マスク氏が命令に違反する可能性のある行動を従業員に指示していたものの、「長年在籍していた情報セキュリティ担当者」が介入してプライバシー保護策を設けたと指摘。また、複数の州の司法長官は、FTCが消費者プライバシーとは無関係な調査を行うために命令の権限を乱用していると批判している。

アナリストによれば、マスク氏は人事刷新とAIのストーリーを通じて規制枠組みの再構築を試みているが、X社のプライバシーコンプライアンスにおける過去の汚点と、現在のAI事業が求めるデータ需要との矛盾から、この請願の行方は不透明だ。FTCが規制を緩和するかどうかは、今後の法的攻防を注視する必要がある。

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